第160章

『グラスの失墜』

結束を祝う宴はとうに終わっていた。だが、すべての心が安らいだわけではない。長老の居室の奥深くで、長老グラスは沈黙のまま座っていた。かつて誇りに張っていた肩は、群れを奪われた狼のように丸まり、縮こまっている。

彼の周囲には、誇りの残骸――巻物や地図、そして往年の権威が砕け散った破片――が床に散乱していた。村の広場から届く遠い笑い声が、彼の胸をじわじわと噛んだ。マーカスとカミラの家族に向けられる歓声も、喜びの遠吠えも、そのたびに自尊心の奥へ刃をねじ込まれるようだった。

何年ものあいだ、グラスはマーカスの信用を失墜させ、カミラを自分の選んだルナと入れ替え、群れを自らの支配の形...

ログインして続きを読む